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遠心性運動および求心性運動が腱に及ぼす影響

金沢大学十全医学会雑誌 第112巻 第1号19-27(2003) 中村立一

https://core.ac.uk/download/pdf/196715862.pdf

臨床において、


腱付着部に痛みを訴え


ご来院される患者様は多いです。



本文献では、ラット(膝蓋腱の腱幅を半分にしたもの・そのままのもの)を用いて、


運動負荷(坂道上:求心性収縮・坂道下:遠心性収縮)をかけ、腱組織がどの様に変化したのかを観察したものです。



結果、遠心性の運動負荷の方が、


より腱を損傷させる負荷になる一方で、


遠心性運動は、


腱の修復に関与する膠原線維を増加させ、


腱炎の再発率を低下させる有効な運動療法である。


と結論づけております。


本文献を拝読して、


個人的には、


この実験内で筆者が述べている、


腱炎が急性から慢性に移行していく仕組みとして、


急性期は、


膠原線維の束間の解離とそれに伴う出血から始まり、


その後、


解離によって脆弱化した部分に繰り返し負荷が加わることで、


微小断裂が誘発されると考えた。


というイメージが持てただけでも、


なぜ腱炎が緩めるような治療だけで中々改善しないのかのイメージがついた。


今まで肘の外側部痛(テニス肘)の患者様を拝見していて、


慢性期に移行している、もしくはしつつある患者様は


むしろ苦手な印象でしたが、


橈骨頭の可動性から紐解いていく方法、


そして今回の腱炎の成り立ちをイメージできた事で、


かなり治療として行う事がクリアになってきました。



あともう一つ、文献内で興味を持ったのは


「膠原線維」にも型があり、


腱損傷の改善に作用するのは3型であるということです。


膠原線維の型に関して深掘りしてみようかな…。



そんなこんな、文献考察やはり得るものは多い!


思い立ったが吉日!


継続していきたいと思います。


Higuchi