間もなく緊急事態宣言が解除されそうな昨今ですが、
おそらくオフィスワーカーの皆様にとって、新しく取り入れられた「在宅ワーク」は、変わることなく続くのではないでしょうか。
患者様の中にも在宅ワークの大変さを訴える方がいらっしゃいます。
もともと自宅は仕事をする環境でない方が多く、パソコン作業をするにしても、机といすの高さのバランスが悪く、肩こりや首こりの原因になるケースが多いです。
根本的な改善となると、やはり机とデスクの高さをそろえていただくことになりますが、私たち鍼灸院で出来ることと言えば、症状の改善です。
鍼の強さというのは、選択的に治療できるということ。
今回ご紹介するのは、肩甲骨の内側がなんだか凝るな~という症状。
後ろになんとか手をまわして触ろとしても届かないところです。
「場所が広範囲でなんだかはっきりしないけど凝っている」
これは肩甲背神経由来の症状の可能性があります。
肩甲背神経とは以下のような位置に通っています。
この肩甲背神経が何らかの影響で圧迫を受けると、肩甲骨の内側になんとも言えない凝り感が生じます。思わず、柱やいすのでグリグリしたくなるような感じです。
医学的にはこの神経の圧迫の事を「神経の絞扼性障害」と呼びます。
肩甲背神経は、肩甲挙筋・菱形筋の働きに関係している神経です。
以下の図を見てください。
今、色がついている筋肉が肩甲挙筋です。
この肩甲挙筋がくせ者で、猫背の姿勢や元々のなで肩の人は、矢印の方向に肩甲骨が移動してしまうのですが、肩甲骨が移動したときに肩甲挙筋は伸ばされて、肩甲背神経を圧迫してしまいます。
そうすると、この肩甲挙筋の硬さをとってあげることが必須になります。
先日、交流させていただいております、先生からアドバイスを頂き、肩甲挙筋を意識して狙うようにしたことろ肩甲骨内側の症状の患者様の改善率が非常に上がりました。
人とのつながりは本当に大事ですね。
こうやって鍼治療で多くの方のお悩みが解決できれば本当に素敵なことだと思います。
肩甲骨の周りの凝りでお悩みの方、是非ともご相談下さい。
Higuchi