デスクワークに関して、
パソコンが主流になる前の40年くらい前と現代社会とを比較して考えてみました。
まず昔のデスクワークというと、
今と比べ書字動作、つまり字を書く頻度が物凄く多かったと考えます。
利き腕の手部はペン握る骨間筋や母指球筋を使い、前腕は屈筋(回内)群を使い、上腕二頭筋はエキセントリックな負荷(縮みながら伸ばされる)がかかっていそうですね。
それに対して現代社会のパソコンによるデスクワークが中心ですね。
パソコンを使う際には、基本的には両手を使い、手部は軽度背屈して指も開いています。
前腕は書く時よりも回内角度が強くなります。そのために伸筋群にエキセントリックな負荷がかなりかかっていそうです。
上腕二頭筋に関しては回内角度が強くなっているためこちらも、昔よりエキセントリックな負荷が強いと考えられます。
さらに肩内旋(内巻き)したり、頭部前方変位する姿勢に関しては、椅子の座面が問題になると思います。
昔の座面は木で出来ていて、ほぼ平らで、恐らく長時間座ってられない仕様だったんではないかなと。
また良い姿勢と言えば軍隊式の背筋をピンと伸ばすような姿勢で、限られた時間を背筋をピンと伸ばして椅子に座っていたと仮定すると、昔の人なりの張りや痛みがあったと考えますが、現代人とはまるで別の筋肉の張りを訴えると思います。
肩を始め全身硬直させるような姿勢になるので、おそらく…
肩甲挙筋や菱形筋、脊柱起立筋、中殿筋など背面の筋肉がかなり緊張していたのではないかと。
一方、現代の椅子座面はいかに長い時間快適に座らせるかで、骨盤が後傾しない様になど、一応工夫してつくられていると思いますが、そもそもの長時間の座位はからだに毒です。
しかもスマホやタブレットの端末を覗く、もしくは首をうなだれてみる姿勢を取る時間が激増してます。
結果、現代人は筋肉が使えないが故に起こる筋肉の凝りやだるさが生じると思います。
上位交差性症候群についてのブログを見てもらうと、現代人の弱い筋肉、緊張している筋肉がわかると思います。
私の個人的な現代人の肩こりの治療ポイントをまとめますと↓↓
【現代人の肩こりの鍼アプローチポイント】
・後頭下筋群
・僧帽筋上部(頚部)
・肩甲挙筋
・斜角筋
・広背筋
・大円筋
・肩甲下筋
・大胸筋
・小胸筋
・上腕筋
・上腕二頭筋
・前腕伸筋群
・前腕骨間膜
・母指内転筋
・示指背側骨間筋
この中で電気で刺激しなきゃいけない筋肉と抜き差しだけでパーッといく筋肉と指圧でおもいっきり圧をかける場所を使い分けております。
ある鍼灸の大ベテランの先生が仰ってましたが、昔の凄く肉体労働した人の筋緊張より、
現代人の緩みきった姿勢による筋肉が伸びた状態で硬くなった凝りを取る方が難しいと。
現代人を相手にする私は、
しっかり現代の仕事や生活様式を考え、凝りの特徴を分析して治療に当たりたいと思います。
何事もそうですが、
良い結果を出すためには
事前の用意が90%
あとの10%は、
その場のヒラメキだと思います。
現代人の肩こり!
お待ちしております。
Higuchi