野球をやっている方で、手指のgrip動作時に前腕前面屈筋の強い張りを訴えておりました(近位1/2辺りが特に)(痺れの症状は訴えておりません)。
訴えのある部位をエコーで見てみると正中神経が。圧痛を探ると丁度、正中神経を圧迫するような方向で自覚している張り感に近い症状が確認出来ました。
どちらかというと写真の4.5方向から押した方が主訴に近いとのこと。
筋緊張による正中神経の絞扼性障害?かなと思いながら、エコー下で刺鍼。
最初は3.2方向から神経の右上っ面へアプローチ。あまり響き等もえられず症状不変。
次に3.4方向から神経の左上っ面へ。
やや響き感にえられるも大きな変化出ず。
次に4方向から神経の左下っ面を狙うべく鍼を進めていた所、少し斜刺の角度甘く、5の筋へ入りました。
その筋に入った所で、LTR発生!
雀啄し2、3回繰り返しLTRが起こり症状確認した所、VASは(施行前が10だとすると)2程度になったの事!
結果として正中神経周囲の3.4.5の筋アプローチして、triggerになっていたのは5の筋だった様です。
ただこの方は投球側では無くグローブ側の非投球側の張りを訴えており、自分のイメージではグローブを握りこむ時は浅指屈筋を使う様な握り込みのイメージでした。案外、深指屈筋も使ってそうですね。勉強になりました。
(この文章は患者様の許可を得て記載しております。またエコー画像は自分の前腕で撮影したものです)
筋肉の番号と名前
1.円回内筋
2.長母指屈筋
3.橈側手根屈筋
4.浅指屈筋
5.深指屈筋