久しぶりの更新は経穴(いわゆる「ツボ」)に関して、探求していこうというものです。これは以前から書こう書こうと思ってながらなかなかかけておりませんでした。
私は、あまり治療において「ツボ」というものを意識しておらず、基本的には解剖学的な筋肉や神経、脈管を意識し、そこに対してのアプローチが中心です。
ただ今まで鍼灸の専門学校で学んできた「ツボ」と治療しているポイントが類似していることが多く、もう少しツボに関して掘り下げることもしていっていいのではないかと感じました。
あくまで当院での治療は解剖生理学に基づいた現代医学的な治療なのですが、この脈々と受け継がれている「ツボ」といわれるよくわからない反応点を、一つ一つを探求していこうと思います。
「ツボ」をわかりやすく例えるならば「駅」。
当然駅があるということは、線路・路線があります。
各ツボさんたちにはそれぞれ「経脈」と呼ばれる路線があります。
例えば有名な「足三里(あしさんり)」というツボ。これほどメジャーなツボはないでしょう。皆様も名前は聞いたことはあると思いますが、それではこの「足三里駅」がどの路線(何経)を走っているのかご存じですか?
鍼灸師・按摩マッサージ指圧師はツボに関する専門教育を受けておりますのでもちろん!全員答えることができるはず…!笑
「足の陽明胃経」です。
ツボ=駅、経脈=路線と考えれば、
「足三里」=都立大学駅、
「足の陽明胃経」=東急東横線
(駅・路線は一例です)となります。
そして、経脈には主要12路線があり「十二経脈」といわれます。
この経脈を、東洋医学で言う「気・血・津液」というものが流れ、体中を循環しております。
この循環が滞る(決壊したり・枯渇したり)と体に不調をきたします。
我々鍼灸師は、鍼やお灸を使ってこの循環を改善しております。
全身には361穴の名前のついた経穴があります(1989年WHO認定)。(所説あるが、左右合わせると全身で約670穴)。
それぞれ361穴が定まってきた過程で、それぞれツボが持つ効果があり、それが歴史となり現在に至るのだと思います。
そんな歴史に思いをはせながら、私「鍼灸師Higuchiのツボ探訪」にこれから繰り出そうと思います。
是非お楽しみに。
Higuchi